さまざまな生成AIツールが提供されている現在、ビジネスでの活用に「どのツールを選べば良いか」とお悩みの中小企業の経営者や幹部の方も多いのではないでしょうか。ChatGPTやClaudeなど多くの選択肢がある中、注目を集めているのが「Perplexity(パープレキシティ)」です。
今回は、Perplexityの特徴や使い方を解説したYouTube動画をもとに、お役立ち記事としてお届けします。
正確な情報を効率的に入手し、経営判断の質を高めるための強力なパートナーをお探しの方は、ぜひ参考にしてください。
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Perplexityとは
「Perplexity(パープレキシティ)」は、2022年に元Google AIや元OpenAIの研究者らによって開発された、検索機能と生成AIを組み合わせたサービスです。一般的な検索エンジンが関連するWebサイトのリストを提示するのに対し、Perplexityはインターネット上の最新情報を基に、自然な文章で要約・整理した回答を生成してくれます。
「Perplexity」とは、「複雑さ」や「困惑」を意味する英単語です。その目的は複雑な情報世界の中で、ユーザーの「困惑」を解消することにあります。単なるチャットボットではなく、情報収集や意思決定のための「AIを活用した次世代の検索エンジン」として注目を集めています。
Perplexityの特徴
Perplexityには、他の生成AIとは一線を画すいくつかの特徴があります。
代表的な4つの特徴を見ていきましょう。
①出典の明記による情報源の透明性
Perplexityの回答には、その情報がどこから得られたのかという「出典」が示されます。
これは、生成AIの回答の「ブラックボックス化」を防ぎ、ユーザーが情報の正確性や信頼性を自分で検証できるという点で非常に重要です。特にビジネス利用の場合、不確かな情報に基づいた判断はリスクが伴います。
Perplexityを利用すれば、提示された出典をクリックして元の情報を確認することで、安心して情報を活用できます。
②リアルタイム検索と最新情報への対応
多くの生成AIモデルは、学習したデータに基づいて応答を生成するため、情報が古い場合がありました。しかし、PerplexityはリアルタイムのWeb検索を組み合わせることで、常に最新の情報に基づいた回答を得られます。
これにより、最新のニュースやトレンド、技術情報など、常に変化する情報に対応可能です。例えば、IT業界のような技術進歩が早い分野では、最新の情報に基づいた回答は大きな強みといえるでしょう。
③AIモデルの切り替え
有料版のPerplexity Proでは、「GPT-4」「Claude 3」「Gemini」など複数のAIモデルを目的に応じて切り替えることができます。
例えば、複雑な技術分析にはClaude 3を、自然な文章の作成にはGPT-4を利用するなど、タスクに応じて最適なモデルの選択が可能です。どのAIモデルがどのような特徴を持つかを理解することで、より効果的にPerplexityを活用できるでしょう。
④関連質問の提案
Perplexityでは、ユーザーの質問に回答した後、AIが自動的に「Related Questions(関連質問)」を提案してくれる機能があります。
これにより、調査の幅を広げたり、問題の異なる側面を探索したりすることが可能です。特に新しい分野の調査や、複雑な問題の分析に取り組む際に、関連質問は発想を広げるのに役立ちます。
Perplexityのプランと料金
Perplexityには無料プランと有料プラン(Pro)が用意されており、用途や利用頻度に応じて選択可能です。
それぞれの料金と特徴は以下のとおりです。
無料プラン | 有料プラン(Pro) | |
料金 | 無料 | 月払い:20ドル/月 年払い:200ドル/年(16.67ドル/月) |
主な機能 | 基本検索は無制限 プロ検索は1日3回まで ファイルアップロードは1日3回まで |
プロ検索が無制限 ファイルアップロードが無制限 AIモデルの選択が可能 等 |
日常的な調べ物なら無料プランでも十分ですが、高度なAIモデルやファイルアップロード、画像生成、ドキュメント化などを活用したい場合は有料プラン(Pro)を検討しましょう。また、企業での大規模な利用にはエンタープライズプランも用意されています。
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Perplexityの活用シーン
Perplexityは、業務のさまざまな場面で役立ちます。代表的な3つの活用シーンを見ていきましょう。
①技術的な問題の解決
エンジニアやIT技術者にとって、エラーやシステムトラブルの解決は日常業務の一部です。Perplexityは、エラーメッセージの解析からシステム設計の参考情報収集まで、技術情報を即座に回答してくれます。
例えば、「ブルースクリーン 調査する方法を教えてください」という質問に対して、複数の情報源を横断的に調査・整理してくれるため、自分で一つひとつWebサイトを回るよりも効率的です。
出典も明記されるので、提案された解決策の信頼性を確認でき、技術的なリスクの低減も可能です。
②市場調査・トレンドリサーチ
新規プロジェクトの立ち上げや技術選定の際に欠かせない市場調査やトレンドリサーチも、Perplexityを使えば効率的に行えます。
例えば、リアルタイム検索機能を活用すれば、「クラウドセキュリティの最新トレンドと主要プレイヤーを教えて」のような質問に対して、最新の分析レポートや業界ニュースを元にした回答を得ることが可能です。複数の情報源を一度に参照できるため、偏りのない調査・分析が実現できます。
③カスタマーサポート・FAQ自動化
Perplexityは、社内ヘルプデスクや顧客向けFAQの整備にも活用できます。
例えば、「VPNアクセス時の認証エラーの対処法」のような一般的な問い合わせに対して、わかりやすい手順と関連情報を即座に回答することが可能です。過去の回答をナレッジベースとして蓄積・整理しておけば、サポート業務の効率化につながるでしょう。
Perplexityをうまく活用するポイント
Perplexityをうまく活用するためには、いくつかの重要なポイントがあります。
まず、知りたい情報を正しく導き出すために、具体的で明確に質問することを心がけましょう。漠然とした質問よりも、焦点を絞った質問のほうが、より精度の高い回答が期待できます。
次に、Perplexityの大きな特長である出典の確認が重要です。提示された情報が信頼できるものか、元の情報を確認することで情報の正確性を高め、誤った情報に基づく判断を防げます。
さらに、AIが提案する関連質問を活用しながら深掘りすることで、調査の網羅性と精度を高めることが可能です。これらのポイントの実践により、Perplexityからより質の高い情報を引き出し、効果的に活用できるようになります。
まとめ
Perplexityは、従来の検索エンジンと生成AIの長所を融合したツールです。出典を明記した正確性の高い回答、リアルタイム検索による最新情報への対応など、他の生成AIにはない独自の強みを持っています。
無料版でも基本機能を試せるので、まずは日常業務で活用してみて、効果を実感した上でProプランへのアップグレードの検討をおすすめします。貴社の情報収集力を強化し、ビジネスにおける意思決定の質を飛躍的に高めることができるでしょう。
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